クレンジングは自分から一番遠いモノ。石けんで十分じゃない?
はたしてそうでしょうか…?
男性でも日焼け止めやメイクをする昨今。
石けんの洗浄力だけじゃ足りない場合があるんです!
この記事を読む事で、クレンジングの方法や種類、W洗顔について理解する事ができますよ。
今回は、貴方も知りたいむしろ私が知りたい!クレンジングについて解説していきます。
本記事の内容
- クレンジングが必要な理由
- クレンジングの仕組みと種類
- ベビーオイル洗顔について

化粧品検定1級とコスメコンシェルジュ資格を所持。
小学生からスキンケアをはじめ、メイク歴は6年。
2021年9月よりブロガーとして美容情報を発信している。
Twitterはこちら→あまとーなねこ
あまねこ
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クレンジングが必要な理由。過酸化脂質
毛穴の皮脂腺から分泌された皮脂は、紫外線に当たることで酸化し、過酸化脂質を生成します。
この過酸化脂質は肌に多様な悪影響を与えます。
- メラニンを誘発させ、シミの原因になる
- 酸化の刺激がニキビを招き、悪化させる
- 真皮層のエラスチンやコラーゲンを破壊してシワやたるみ、肌の老化を促す
- 角質水分量を低下させて真皮の弾力性を失わせ、くすみを促す
ですから、メイクをしない男性にとっても皮脂をキチンと取り去るクレンジングは過酸化脂質によるダメージを防ぐ上で大切です。
メイクの油分でも過酸化脂質は発生するため、bbクリーム等を塗っている男性は特に注意しましょう。
ところでクレンジングって何?

ところでクレンジングって何なんでしょうか。
男性の中には石けん(洗顔料)とクレンジングの区別がつかない人も少なくは無いですよね。
クレンジングとは、メイクやウォータープルーフの日焼け止めを落とすための化粧品です。メイク落としとも呼びますよね。
基本的に油分がベースで出来ているメイク用品は水やお湯では落ちにくいため
界面活性剤やオイル(油性成分)で構成されたクレンジングで落とすことになります。
界面活性剤って何?と思った方はこちら▼

石けん落ちコスメについて
日焼け止めや男性向けコスメでおなじみの石けん落ちコスメですが、
何故石けんだけでメイクが落ちるのでしょうか?
それは、コスメに油分が含まれていない事が大きいです。
落とすべき油分が含まれていないのだからクレンジングは不要、これが石けん落ちコスメの原理です。
ただ、ほこりや皮脂などの油性の汚れが混じってくると考えると、個人的にはクレンジングを推奨したいですね。
また、日焼け止めに関しては、水の中に油が浮いた状態(O/W型)のものが多いため、簡単に洗い流せるんです。
最近は油の中に水が浮いた状態(W/O型)(ウォータープルーフ製品)でも石けん落ちの日焼け止めが増えてきました。技術の進歩を感じますね。
クレンジングの種類
クレンジングは大きく分けて二種類のタイプに別かれます。
そこから落とすメイクの濃さに応じていくつかの種類に分けられるのです。
油で落とすタイプ(オイル+界面活性剤)
特徴
- 基本的にクレンジング力が高い
- 肌に摩擦がかかりにくいため、肌負担は低め
- オイルの種類・界面活性剤の量によって乾燥しやすい事も

- オイルと界面活性剤で落とすタイプは、クレンジングに配合されている油がメイク汚れを包み込みます。
- 肌になじませると汚れが油に溶け込みます。
- なじんだところで少しの水を加えて乳化(本来混ざらない水と油をしっかりと混ざった状態にすること)させます。
- すすぎの水によって親水基が外側に向いた状態となり、汚れが流れ落ちます。
- この一連の流れを転相といいます。
油分同士の溶け合いによってメイクを落としています。
この場合、界面活性剤は洗い流し用です。
※油分の入ったクレンジングを使う際は、濡れた手で扱うと転送しにくくなる場合があります。濡れた手でも大丈夫かどうかは、説明書をよく確認しましょう。

④の状態がO/W型
逆に親油基が外側に向くとW/O型に転相するねこよ。
界面活性剤で落とすタイプ(界面活性剤のみで落とす)
特徴
- クレンジング力はさほど強くない
- しっかり落とすには摩擦が必要なものも
- 軽いメイクを落とすのに向いている
界面活性剤のみの力でメイクの油分をなじませて洗い流している。摩擦やふき取りでクレンジングを促進する必要がある。
クレンジングの仕組みは石けん(洗浄料)と同じです。
クレンジングの種類と強さ
クレンジングには2種類のタイプがありますが、特に油で落とすタイプは油性成分にどんな成分が使われているかを確認する事が重要です。また、クレンジングは基本的に濡れていない手で扱いましょう。

オイル・バームタイプ
- 水…0~3%
- 水性成分…0~5%
- 油性成分…70~85%
- 界面活性剤…10~20%
メイク汚れになじみやすぐ、洗い流すときに転相するのが特徴です。
油性成分の種類により使用感は異なるが、クレンジング力は高め。
バームタイプは固形状の油性成分を入れることで硬くしています。
F.炭化水素油系オイル
ミネラルオイルなどを主体とした最も一般的で洗浄力の高いオイル。
メイク:しっかり 肌状態:強靭肌
G.エステル油系オイル
炭化水素油系よりは低負担だが、油脂系よりは脱脂力が高め。
メイク:しっかり 肌状態:普通肌・強靭肌
H.油脂系オイル
人間の皮脂と類似のオイルのため、洗浄力が強くても乾燥せず、肌への負担も低い。
毛穴つまりにも効果的
メイク:普通~しっかり 肌状態:乾燥肌・敏感肌

オイル系はアイメイクなどの落ちにくいメイクをした時や素早くメイクを落としたい時に最適ねこよ
油性ジェル
- 水…0~3%
- 水性成分…10~30%
- 油性成分…50~80%
- 界面活性剤…5~20%
オイルタイプより水性保湿成分が多く、しっとりした洗い上がりになるものが多い。
オイルタイプと同様に転相するため、洗い流しが可能。
E.オイル系ジェル
ミネラルオイルをジェル化したものが主流。
メイク:しっかり 肌状態:普通肌・強靭肌

オイルタイプで乾燥してしまう人にオススメねこ
ミルク
- 水…70~90%
- 水性成分…5~20%
- 油性成分…1~20%
- 界面活性剤…1~20%
オイルと界面活性剤の両方でメイク汚れを落とすが、双方とも配合量が他のアイテムに比べて少ないため
クレンジング力は弱め。その分マイルドなものが多い。
A.ミルク系
肌負担は低いが洗浄力が弱すぎるため、対応できるメイクが少ない
メイク:軽め 肌状態:乾燥肌・敏感肌・混合肌

簡単なメイクや日焼け止めを落とすのに最適ねこ
クリーム
- 水…50~85%
- 水性成分…5~20%
- 油性成分…5~50%
- 界面活性剤…2~20%
ミルクタイプよりもオイルを多く配合できるため、マイルドさはそのままで、
クレンジング力が高くなる傾向に。
転相するタイプとしないタイプがあるが、どちらもクレンジング後はほどよいしっとり感が残るものが多い。
D.クリーム系
主成分のオイルによっては優秀。
メイク:普通 肌状態:乾燥肌・敏感肌

製品ごとに一番差が出るねこ。上級者向けかも
水性ジェル、リキッド
- 水…60~80%
- 水性成分…10~20%
- 油性成分…0~5%
- 界面活性剤…10~20%
オイルタイプや油性ジェルがオイルによってメイク汚れを浮かせているのに対し、
こちらは界面活性剤の力でメイク汚れを浮かして落とすしくみ。クレンジング力は若干落ちるが、洗い上がりはしっとりしたものが多い。
C.水性ジェル、リキッド系
基本的にはローションタイプにゲル化剤を加えただけ。
メイク:軽め 肌状態:脂性肌・普通肌・強靭肌

摩擦の軽減にいいねこ
ローション、シート
- 水…60~80%
- 水性成分…5~20%
- 油性成分…0~5%
- 界面活性剤…5~20%
ほぼオイルフリーで界面活性剤の力でメイク汚れを落とす。
水性タイプやリキッドタイプよりもクレンジング力が低め。
コットンや不織布シートに含浸させてふき取って使うことが多いため、
その物理的な力でクレンジング力を補っている。
B.ローション系
界面活性剤のみで洗浄するため、洗浄力は弱いが肌負担は大きい。
メイク:軽め 肌状態:脂性肌・普通肌・強靭肌

擦る力で落とすタイプ。出来れば緊急の時に留めたいねこ
参考:美肌成分事典
ダブル洗顔は必要?

クレンジングをするようになって気になってくるのが
洗顔料も使うべきなのか、ですよね。
これ、実はどちらとも言えないんです。
どちらとも言えないってどういう事!?
ダブル洗顔が必要かどうか、それは実際に使ってみての使用感に依存するところが大きいんです。
クレンジングをしてさっぱりしたかどうか。物足りなくないか。
これがダブル洗顔が必要かどうかの判断基準になります。
ダブル洗顔の考え方
たとえばほこりや皮脂、古い角質などは油性の汚れ。
水性の汚れは特別何かしなくても落とせてしまいます。
そのため、クレンジングでも十分落とせるんです。
つまり、洗顔料とクレンジングの役割は同じと言えます。
違いはメイク汚れに特化しているかどうかです。
なので、クレンジングを使用してみてさっぱりしなかったり
汚れが落ちていないように感じるのなら洗顔料を使う。
これがダブル洗顔の考え方になります。
ただし、さっぱりしている事と実際に落ちているかは別問題なのが悩ましいところです。
ねこ(筆者)としては、効果が穏やかなクレンジングを使った際にはダブル洗顔をおすすめします。
ダブル洗顔不要のクレンジングって何?
ダブル洗顔不要には……なんと定義はありません。
ダブル洗顔不要と表記されているものは
クレンジングだけでもある程度さっぱりした使用感になるように工夫されていたりする(メーカーさんの考え方によります)というだけなんです。

だから、ダブル洗顔不要と書いてあってもダブル洗顔をして問題ないねこよ
美肌の味方?ベビーオイル洗顔のすすめ
皆さんはベビーオイル洗顔ってご存知でしょうか。
インフルエンサーの「mimi」さんが提唱されたクレンジング方法なのですが、男性にもとってもオススメなんです!
ベビーオイル洗顔のメリット
べビーオイル洗顔のメリットはなんといっても界面活性剤を使わないこと。
メイクや日焼け止めを落とすだけでなく、ベビーオイルという優秀な油性成分が膜をはった状態にできます。
そのため、その後の洗顔やシャンプーの界面活性剤から肌を守るバリアの役割を果たしてくれるのです。
つまり、余分なお肌のうるおい(NMF)の流出を防ぐことができます。
油分の多い脂性肌や、もちろん乾燥肌の男性にも!

ひげ剃り前のベビーオイル洗顔もオススメねこ!
ベビーオイル洗顔のやり方
ベビーオイル洗顔のやり方は、まず油性成分であるベビーオイル(ミネラルオイル)を顔に塗ります。
その後、1~3分ほどなじませます。
本来であれば洗い流すところですが、界面活性剤の入っていない状態のオイルは水を弾いてしまいます。
そこで、洗い流しの部分をティッシュによる吸い取りによって行ないます。(キッチンペーパーでもOK)
ベビーオイル洗顔のデメリット
ベビーオイル洗顔のデメリットは、ベビーオイルとの相性で落としずらいメイクがあるという事です。
ですので、ポイントメイク等はリムーバーで落とすようにするとバランスが取れますよ。
また、オイルが反応してしまう肌質の方もいらっしゃいますので、異常が出たら無理せず使用を中断するようにしましょう。
まとめ:美容はクレンジング選びから始まっている
クレンジングを肌に合ったものに変えることで、その後のスキンケアにも大きな影響を与えます。
自分に合った洗顔で、お肌をすこやかに保ちましょう!