栄養素の中でもっともメジャーな成分と言ってもいいビタミンC。
実は美容成分としてもとても素晴らしい効果があるんです。
ビタミンCをスキンケアに取り入れることで、多角的に肌悩みを解決することができますよ。
今回は、スキンケアにプラスワン!ビタミンCとその誘導体についての解説です。
✔本記事の内容
・ビタミンCの効果
・ビタミンCとその誘導体の種類
・扱いが難しい?ビタミンCの本音

化粧品検定1級とコスメコンシェルジュ資格を所持。
小学生からスキンケアをはじめ、メイク歴は6年。
2021年9月よりブロガーとして美容情報を発信している。
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あまねこ
この記事を読むことで、ビタミンCの性質や選び方が分かるようになりますよ。
肌悩み別の美容成分についてはコチラ▼

ビタミンCの効果

ビタミンCの効果は美容成分の中でも特に多く、乾燥による小じわや毛穴の開き。
肌のキメの乱れから色素沈着やくすみの改善による美白作用(メラニン生成阻害作用、メラニン色素還元作用)などなど。
その他にも紫外線からの保護作用や抗酸化作用と様々。
目的により配合濃度を選ぶことでどこまでの肌悩みに対応したいかも選べるため、非常に扱いやすい成分です。
ただし、肌刺激になりやすいという特徴もあるので、選ぶ際は濃度の低いものから試すようにしましょう。
ビタミンCは食品にも含まれる成分ですが、美容成分として肌に回ってくる量はかなり少ないです。そのため、化粧品から取り入れることでその美容効果を実感できます。
ビタミンCとその誘導体の種類
ビタミンCはとても壊れやすく浸透もしにくい成分。
そのため、ビタミンCそのもの⁽アスコルビン酸、Lアスコルビン酸)の他に
ビタミンC誘導体というビタミンCに科学修飾をして使いやすくしたものが存在します。
ビタミンC誘導体の種類
ビタミンC誘導体とは、厳密に言うとビタミンCになる前の成分。
プロビタミンCとも呼ばれるそれは、お肌に塗る事で体内の酵素によってビタミンCに変化し、ビタミンC本来の働きをします。
ビタミンC誘導体の中にはビタミンCに分解されず、そのままの姿で効果を発揮するVCエチルという成分も存在します。
速攻性と持続性に優れますが、他の誘導体と同じく肌刺激があり、乾燥肌を悪化させてしまうというデメリットも。
肌刺激になりにくいものとしては、敏感肌さんにはVC-IPがおすすめです。
ビタミンC誘導体 (化粧品成分表示名称) | 略称 | 性質 |
---|---|---|
アスコルビルリン酸Na | APS AA-2P VC-PNA | 水溶性 |
リン酸アスコルビルMg | APM MAP VC-PMG | 水溶性 |
アスコルビルグルコシド | AG AA-2G | 水溶性 |
グリセリルアスコルビン酸 | VC-2G | 水溶性 |
3-グリセリルアスコルビン酸 | VC-3G | 水溶性 |
ビスグリセリルアスコルビン酸 | VC-DG | 水溶性 |
3-O-エチルアスコルビン酸 | VCエチル | 水溶性 |
L-アスコルビン酸パルミチン酸エステル | VCパルミテート | 脂溶性 |
テトラヘキシルデカン酸アスコルビル | VC-IP | 脂溶性 |
パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na | APPS | 両親媒性 |
(アスコルビル/トコフェリル)リン酸K | EPC | 両親媒性 |
イソステアリルアスコルビルリン酸2Na | APIS | 両親媒性 |
カプリリル2-グリセリルアスコルビン酸 | GO-VC | 両親媒性 |
ミリスチル3-グリセリルアスコルビン酸 | VC -MG | 両親媒性 |
3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸 | VC -3LG | 両親媒性 |
*ビタミンCパルミテートは、国内では主に食品の酸化防止剤として利用されています。

水溶性ビタミンC誘導体
リン酸と結合させる事により、皮膚への吸収率を高めたビタミンC。
皮脂分泌抑制作用が強いため、敏感肌や乾燥肌の人には向かない傾向にある。
脂溶性ビタミンC誘導体
脂に溶けやすい性質に変え、皮脂膜に浸透できるようにしたもの。
水溶性に比べ即効性はないが、皮脂膜や角層への吸収率が高く、高濃度でも刺激が少ない。
効果の持続性も水溶性より高いとされている。
保湿性が高く、肌を乾燥から守る効果も期待出来る。
両親媒性ビタミンC誘導体
水にも油にも溶けるように開発されたもの。
これまではイオン導入でしか真皮まで必要なビタミンCを届けられなかったが、
塗るだけで真皮まで届けることが出来る。
真皮でビタミンCに活性化し、コラーゲン合成で重要な役割を果たし
肌のハリを向上させる。
ただし、安定性が非常に悪く、他の誘導体と同じ環境に置くと真っ先に酸化する。
安定性の理由から高配合も出来ない。
ビタミンC誘導体のデメリット
ビタミンCを使いやすくしたビタミンC誘導体ではありますが、
ビタミンCの含有量が少ないといったデメリットがあります。
VC誘導体 | アスコルビン酸含有% |
---|---|
APS | 55% |
APM | 61% |
AG | 52% |
VC-3G | 66% |
VC-IP | 16% |
APPS | 31% |
GO-VC | 44% |
VCエチル | 86% |
また、成分の濃度を上げるとそれだけ肌刺激も起こりやすくなるため、敏感肌さんや乾燥肌さんには注意が必要です。
まとめ:扱いが難しい?ビタミンCの本音

ここまで散々お肌への刺激性について言及しましたが、それでも一度は試す価値があるのがビタミンCという成分。
法律上⁽薬機法)言えないだけで、本当に様々な効果が期待できます。
壊れやすいと前記したビタミンCですが、最近の研究では安定性を高め、浸透しやすくした製品も登場しています。
値段が高いのが玉に瑕ですが、どれも非常に優秀な製品です。
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