皆さんはレチノールという成分をご存じでしょうか?
レチノールとは俗に言うビタミンAの事で、二キビやシワの治療に海外では大活躍の成分なんです。
日本ではまだ認可されていませんが、レチノール入りの化粧品を使う事でお肌にとっても良い効果が得られますよ。
今回は、エイジングケア(年齢に合わせたお手入れのこと)に最適、レチノールの解説です!
✔本記事の内容
・レチノールの効果
・レチノールの種類とその違い
・ちょっと怖い、レチノールの副反応

化粧品検定1級とコスメコンシェルジュ資格を所持。
小学生からスキンケアをはじめ、メイク歴は6年。
2021年9月よりブロガーとして美容情報を発信している。
Twitterはこちら→あまとーなねこ
あまねこ
この記事を読むことで、レチノールの正しい使い方が分かるようになりますよ。
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レチノールの効果

ビタミンAは元々身体の中でレチノールの形で存在し、抗酸化ビタミンとして肌の新陳代謝に働きかけています。
線維芽細胞を活性化
コラーゲンやヒアルロン酸の生成が促進され、ハリが出て、保湿力もアップ。
シワの改善につながります。
ターンオーバーを早める
シミやくすみの原因のメラニンを排出して、肌の色調を整える。
表皮細胞を厚く成長させる
表皮が厚くなり、ふっくらする。
皮脂分泌を抑える
皮脂膜の機能を低下させ、角栓を剥がれやすくし、二キビの改善につながる。
レチノールの種類とその違い
ビタミンAには4つの形態があります。
それらが肌の中で最終的にレチノイン酸に変化することで、ビタミンAとして作用していきます。

- レチニルエステル(主にパルミチン酸レチノール)
- レチノール
- レチナール
- レチノイン酸(トレチノイン、ビタミンA誘導体)
肌に塗った時には①の状態で蓄えられます。
レチノイン酸はレチニルエステルの形に変化しないため、蓄えることができません。
②、③が多くなると、自動的に①の形に変換されます。
身体、肌に働きかけるのはあくまで④。必要に応じて①から変換されます。
レチナールから一度レチノイン酸に変換されると、元には戻りません。
④に変換されたものは、一部が真皮内で線維芽細胞のDNAに働きかけ、
コラーゲンを産生し、エラスチン酸を増やし、血流を改善するなど肌を元気にします。

日本ではレチノイン酸は医療機関からの処方でしか手に入らないねこ。それだけ注意が必要な成分ってことねこね
ビタミンAによる「守り」と「攻め」
パルミチン酸など「~酸レチノール」は、ストック型とも呼ばれ、紫外線に対して防御として働きます。
そのため、「守りのビタミンA」と呼ばれます。
パルミチン酸レチノールは刺激が少なく安定性も高いので、毎日のスキンケアに取り入れやすいです。
また、パルミチン酸レチノールは、十分皮膚に蓄積されている場合、SPF20くらいの働きをするとされています。
ただし、紫外線を浴びるとビタミンAは破壊され減少してしまうので、補給することが大切です。
レチノール、レチナール、レチノイン酸の3つは、紫外線に対して弱くなる代わりに、新陳代謝(ターンオーバー)を大きく促します。
その結果、シワやハリ、色素沈着、二キビを改善します。
このため、「攻めのビタミンA」と呼ばれます。
攻めのビタミンAを使う際は、週4~5回を目安に夜のスキンケアに取り入れるのが効果的と言われています。
また、攻めのビタミンAは大変安定性が悪いため、保管にも注意が必要です。
基本的に空気に触れないエアレスチューブタイプなどを選び、キチンと遮光するようにしましょう。

ビタミンAを試すときは濃度が低いものから少しずつ試していくのがおすすめねこ
副反応「A反応」

特に攻めのビタミンAを使用した化粧品で皮剥けや乾燥が起こりやすいのですが、この反応は「A反応」と呼ばれ、アレルギー反応とは異なります。
このA反応は、トレチノインで最も強く起こり、濃度によってはレチノール等でも起こります。
ビタミンA製剤を使用する際は、紫外線に対して弱く過敏になっているので、必ず日焼け止めを塗りましょう。

A反応が出ても諦めないで!先にナイアシンアミドを使っておくことも刺激が緩和されておすすめねこ
ビタミンAで起こるA反応は凄く特殊な例。
いわゆる「好転反応」は普通の化粧品ではまず起こりません。
合わない化粧品を無理をして使い続けないようにしましょう。
まとめ:レチノールは正しく使おう
レチノール配合の化粧品は、正しく扱うことで様々な効果が得られます。
ただ、無理をすればA反応で皮剥けやピリピリ感が出ることも。
肌のコンディションやどの程度レチノールに慣れているかを考えながら、適切に使っていきたいですね。
クリニックなどに行って、相談しながら決めていくのもおすすめです。